モザイク

X染色体、Y染色体に存在するモザイク因子(Mo)ですが、最近では、どうも、系統の名前的な位置づけのように感じます。乱暴ですが、僕的にはモザイク模様に見えたらモザイクと呼んで良いように思います。8-)

尾ヒレの下が折れ曲がるタイプですが、とても丈夫なヒレです

ここ数年ですが、赤色系のモザイクを好んで飼育しています。そもそも、レッドテールの建て直しにモザイクのメスを使おうと始めたのがきっかけ。これを頂いた時、一緒にネオンももらって、さらに悩みが増えたのを覚えている。腕のある飼育者のグッピーは不思議魚で、僕は目を丸くするだけでした。8-o
後になって確信が持てたことですが、赤色系のモザイクでモザイクの色がはっきりしない妙に赤い♂とレッドテールの♀を交雑させると、立派なレッドテール?らしき赤色魚ができました。「赤色に偏ったモザイクが落ちそうな♂」を使うと1世代分の時間を早めることができます。モザイクの♀を使ったらF2まで採らなきゃいけないもんね。で、どっちが綺麗かと言うと、どっちもどっち!って感じです。いずれにせよ、100匹に1匹ぐらいの満足度でしょうか?^_^

ところで、柄物はソリッド系と違い、飼育者の模様の好みがはっきりと現れますよね。だから、ある意味怖い気もします。だって、自分の好みを他人に評価されやすいわけですからw 今のところ、僕の場合、他人に見せる時は、言い訳をしつつお見せする!ってなノリです。小心者ですからね。LOL

そもそも、全てのグッピーの尾鰭辺りの遺伝は、メスからオスへ継承されます。だから、隔世遺伝とか母性遺伝とか伴性遺伝とか呼ばれることが多々あります。(人間の目から確認できる発現を隔世遺伝と捉えています) ソリッド系はオスとメスの尾鰭模様に差異が少ないので目立ちませんが、柄物グッピーの場合、このメスからオスへの継承を強く意識させられます。仔をインブリーディングで採ると気づくのですが、「どっかで見たような柄だなぁ?」ってな感じで記憶を探ることになります。こんな時、写真を撮っておくと自分に自信が持てます。だから、グッピーの温室にはデジカメがお似合いですよね。^_^

特徴

●モザイク模様の尾ひれを持っている。
 僕はモザイク模様定義を難しく感じている。
 スポットサイズでは、グラス < モザイク < レオパード ?
●尾筒の尾ひれの付け根辺りに黒いタキシードのような特徴がある。
 ここの部分を半分タキシード(略して半タキ)と呼ぶことがある。
●腹部に黒いスポット柄がつくことがある。
 我が家の場合、このスポットが全く無い系統の色を薄く感じる。
●背ヒレは短い傾向にあるが、尾ひれはしっかりと開きオニギリ型をしている。
 ファンテール系と交雑すると、いっそう、背ヒレが短くなるようだ。(超短い状態じゃない)
●尾ひれの上部3分の2と下部3分の1で特徴が分かれたりする。
 この特徴は改良が進んで判りずらくなっている。
●尾ひれの模様が成長と共に変動するよう、飼育者の目で、はっきりと確認できる。

お母さんの柄よりお爺さんの柄がお薦め!

爺ちゃんと孫の柄が似ている。

お母さんの柄模様で生まれるオスの仔を想像するのはチト辛いので、ここはやっぱり、お爺ちゃんの柄から孫の柄を想像した方が間違いが減ると予想できますよね。ただ、厳密な意味では隔世遺伝では無いからメスの選択眼を手に入れれば、きっと、仔を予想できると思います。しかし、これがやっかいなんだ。顕微鏡で覗いても、まったくもって決めてがありません。やはり、ここは隔世遺伝と捉えて、お爺ちゃんの柄と比較した方が良いようです。

遺伝の良し悪し やっぱり、メス親が気になる

柄や色は好みですから人それぞれですが、取り除きたい(遺伝させたくない)発現は多くの飼育者が似た傾向にあると思います。ちなみに僕の好みは、真っ赤に白と黒がはっきりと大柄な模様を描く尾鰭です。:-P

色抜け

尾鰭の中辺りや下3分の1辺りで色が薄くなり尾先までしっかり色が続かないオスがいます。こんな遺伝は残したくないですよね。僕は赤色が好きですから赤い色が抜け落ちたような鰭模様をよしとしません。でも、飼育者によっては好きな人もいるかもしれませんね。

この色が抜ける!って表現ですが、透明になる!とも言い換えられます。そこにあってほしい色が減って光をストレートに透してしまう状態です。人の目は周りの模様と比較してしまい、その部分が色が抜け落ちたように感じるんですよね。そもそも、赤色は光が物を通過した時に色づく波長と言われていますから、ある程度、透明な部分があって成り立つ色です。透明が過ぎると赤色を着色しなくなるんでしょうね。やっかいですね。こんな発現はポエキリアのルブラで顕著に確認できます。以前、ガラスのグラスを維持していた時、眉唾な?グラスのメスとルブラのオスを交雑すると、赤じゃなく青になりました。顕微鏡で見たらメラニンの量が増えているように見えましたっけ。

絶妙な皮膚構成で赤を表現するルブラのオス
ルブラのメス


そんなこんなを考慮して、この色抜けへの対策をするなら、オス親はもちろん濃い赤色な尾鰭を選び出し、メス親は赤色よりも他の色が入った尾鰭を選ぶべきと思います。赤色には透明構造があるわけですから、どちらとも透明が強いペアの仔は、部分的に赤色すら付かない尾鰭の仔が生まれる確率が上がることは誰でも予想できますよね。

メス親は赤色以外がお薦めなんて上で書きましたが、赤の対比色である青っぽい色を選べばいいと思います。厳密には生まれてくる仔のメラニン量を保つ為、メラニン量で薄青く(少々紫にも見えるかも)見えるメスを選べばよいことになります。ところで、ここでの青はR因子とは無関係です。もちろん、ここでの色抜けの説明では、オスやメスに、まったくR因子が入っていない事を想定しています。8-)

切れる鰭

オールドファッションレッドテール お先まで黒いメラニンが続いており、その辺りから尾が切れるように感じる
尾ひれが切れるメスの写真 尾さきの弱い部分で、骨にそって綺麗にメラニンが並んでいる。メラニンよりもまだ無色の方が切れないかもね。

レッドテールよりも、このモザイク系は尾鰭が切れてしまう品種のように僕は感じています。尾先から切れ始め、骨にそって尾筒あたりまで、完全に切れてしまうことすらあります。もちろん、水質や一つの水槽に多くのグッピーを飼育すると切れてしまうことが多いですが、遺伝的な要因もあるように感じます。ちなみに、4ヶ月辺りからオス一匹だけで1つの水槽で飼育すると切れることは無いように感じます。

この切れる原因ですが、お菓子の袋に開けやすいように切口がありますが、あれと同様な発現が見えるオスはよく切れるように思います。最初は小さな切口なんですが、尾鰭を使っての泳ぎを続けていると物理的に切口が広がっていく・・・ 尾先がパサパサなタイプとか、尾鰭の模様に偏りが顕著なタイプとか、尾先に黒いメラニンが配置しているタイプとか・・・ ちなみにメラニンは細胞的に破壊されている場合が多く、力学的には弱いと思ってます。

好みじゃない模様

正直いって、この辺りが良く判らないですが、模様が比較的マルっぽくなるモザイク系は過去にタキシードの遺伝を入れている可能性があるように思います。顕微鏡で見てそう感じましたが良くわかりません。僕はこっちの方が好きですが、これを嫌う人も多いようです。ただ、成長と共に柄はいろいろと変わります。ピークを過ぎてから好みな柄になることもあります。最後までじっくりと見ないとダメなんでしょうね。

過去にグラス系を混ぜている系統で、模様におけるメスの選別で注意する点は、模様がグラスのように小さな模様を発現しているメスを選ぶと、大きな模様の仔が生まれにくくなる点です。大柄な模様が好きじゃない飼育者ならそれで良いですが、僕は大柄なタイプが好きなんですよね。

僕の場合、こんな時、大きなミスをやっちゃうんですが、グラスを混ぜた理由があったわけなんだけど、ここで小さな模様なメスを極端に排除(選別淘汰)すると、欲しかったグラスの特性(例えば尾形とか)が無くなってしまいます。半分半分を持っているメスがいいに決まっています。 選別眼がある飼育者が「2番手を交雑に使った方がいい」なんて口にしますが、この辺りを指していると思います。

また、柄の配置ですが、綺麗な半円を描くようなスポットを発現しているメスを選ぶと、仔の発現もそんなスポット配置の尾鰭が生まれることがあります。ところが、この配置的遺伝は隔世遺伝のようにも感じません。偶然の産物?8-o

りっぱな成魚になっても、色抜けが無く、尾鰭が切れることの無いオス親を選ぶ為には、オス親はメス親よりも年上ってことになります。種オスを選別する為には、どうしても立派な成魚を選ぶ必要がありますからね。この辺は大切なコツかもしれませんね。:-\

海沼さんところからのモザイク


次の世代を担う親を選ぶ注意点

レッドテールや他のグッピーと同じように、遺伝因子が多くなるような、因子がヘテロになるような、ペアを選び出すのが基本ですが、ここで注意があります。例えば、いろいろと因子を多くする為に、尾ヒレの模様に着目したとしましょう。因子を多くする理由から、オスとメスの発現を違わせる必要がありますよね。メスの尾ヒレの模様がはっきりしていたら、オスは少々ぼやけている尾ヒレを選んだり、メスの尾ヒレ模様がぼやけていたら、逆にオスははっきりした柄を選んだり・・・ 人の判断は目からしますから、どうしても、こんな感じになりますよね。ところが、この判断をいつするか?という問題が柄ものにはつきまといます。飼育したら判ると思いますが、柄物の尾ヒレは成長と共に変化します。はっきりしたり、薄らいだり、色も変わってゆきます。ですから、これ以上、変わることのない6ヶ月辺りのメスと、これ以上、柄が変わることのない7ヶ月辺りのオスから種親を選び出すと失敗しないことが多いです。しっかりと育て上げてから選択する必要がありますよね。ただ、注意が必要なのは、このような選別淘汰を繰り返すと、後期高齢時に綺麗になる系統の濃縮となることでしょうか。また、6ヶ月とか7ヶ月とか説明しましたが、飼っている系統によって、体色や柄の安定期は異なると思います。よく観察する必要があります。

2012/3/25
ブルーのは入っていない赤いモザイクの場合、選択眼は次を注意すること

  • オスは型とサイズで選ぶ
  • オスはサイズが大きくなると色が薄くなる
  • メスは尾ひれ中央の色が抜けていないタイプ
  • メスは尾ひれがエッジのある三角形を選ばない
  • メスは尾ひれの上部が伸びているがエッジのない卵型っぽいタイプを選ぶ